2005年 フラッグフットボール関東地区大会

 今回は我が中等部生が出場した「2005年フラッグフットボール関東地区大会」について紹介します。ご存知のように、フラッグフットボールは世界的にアメフトを広げようとしてNFLが推奨している競技で、2004年度には国際大会が日本で開催されたばかりです。近年では日本国内でも小・中学生を中心に底辺が広がりつつあります。江戸取でも中学1年生の授業や、高等部生の選択授業に取り入れるなどして対応しています。(残念ながら、アイシールド21やフラッグフットボールも絶対的な部員確保には至っていませんが・・・・。)
 さて、余談はさておき「Jr.BEARS」がのぞんだフラッグフットボール関東地区大会ですが、本格的な競技参加は現中等部員がアメフトを理解し始めた昨年からであり、今回の大会は中学3年生にとっては2〜3回目の挑戦となります。(年齢によっては昨年出場できなかった生徒もいるため。)そして、対戦相手は以下の通りでした。
 今回の大会は前述した通り、すでにNFL世界大会につながるトーナメントを含め、数年前より行われているそうですが、年々参加団体も増加し、今回は32チームが登録し1月3日に行われるライスボウルの前座で東西の日本一フラッグフットボールチームが決まるというものです。BEARSからは2チームが選抜され大会に臨みましたが実は私、フラッグフットボールの大会自体は一昨年前の夏にアミノバイタルフィールドで、NFL世界大会が行われた際に審判として出場したことはあるので雰囲気は分かっていましたが、うちの選手が出場する大会は今回が初めてなのでどうなるのか興味津々でした。そして、各チームには高校生のセコンド(?)をつけて対応しました。中学生の動きもさることながらセコンドについた高校生の指示はどのくらい適切であるかも今回のポイントに・・・。

◆第1試合 Cコート ラッシャーズフットボールクラブジュニアS vs Jr.BEARS−A

Team 前半 後半 total
ラッシャーズフットボールクラブジュニアS
13 13 26

 Jr.BEARS−Aの初戦の相手は何の因果か立教中学。立教というより、ラッシャーズフットボールクラブジュニアは昨年のNFL国際大会の日本代表チーム。しかし、対戦したSチームはセカンドチーム。さて試合内容ですが、肌寒い中での第一試合であったので不安な立ち上がりではあったが、オフェンス力に勝る我がJr.BEARS−Aが前後半にそれぞれ合計4TDをあげ快勝しました。Jr.BEARS−AはQBに次期BEARSエースQBと目される寺村選手と何でも器用にこなす糸川選手の2人で対応。フラッグルールとアメフトルールの唯一の違いであるQBキープ禁止のためにFBをQBの役割にして(昔のドラゴンフライのように?)ハンドオフとキープをLOSの後方で行うというフォーメーションを自分たちで考案しゲームにのぞむ。
 前半はやはり固さが見られたものの、相手のミスにも助けられ13−6で折り返すことができた。後半に入るとオフェンスに関しては練習の成果が出始め、要所要所をきっちりとつなぎ26−6で快勝することが出来た。一方、ディフェンスはというと事前の対応策やディフェンス自体の練習不足がたたり、今ひとつの感はあったが、たとえ相手がセカンドチームであったにせよ、BEARSは立教には負けないという意志を伝えられたのではないかと思う。

◆第4試合 Aコート Jr.BEARS−B vs 武蔵工大中学B

Team 前半 後半 total
26 33
武蔵工大中学B 19 13 32

 Jr.BEARS−Bは、いわゆるセカンドチーム。しかし、相手の武蔵工大附属中学校Bチームも練習を見る限り発展途上である事は否めない。だから何とかなるだろうと思った。事実、キックオフ(キックオフっていうのかな・・・?)後のオフェンスをチョイスしテンポよくシリーズを重ね、あさっりとTD。これは楽勝だと思ったが、その後のディフェンスでぼろが出た。これまたあっさりと35ヤードを独走され同点。その後はカナディアンフットボールを見ているような大味なゲームで、TDを取り合い前半は26−19で折り返す。いや〜な予感の後半開始、あっさりと独走TDを許し26−25に。(多分そうだったような・・・。)
 この辺から追われる身のプレッシャーを感じたJr.BEARS−Bオフェンスに焦りと体力消耗からくるスピードダウンが目に見えて顕著になり出し、逆転のTDを許し26−32となる。要するに一人一人がどうディフェンスしてよいか分からないのである。でも仕方のないこと。練習していいないのですから・・・。
 しかし、ラスト1分近くになってからJr.BEARS−Bが最後の底力を発揮。特にサイズが大きいにもかかわらずパスコースを懸命に走り、得点を演出した杉本選手と岩松選手はすばらしかった。ラスト数秒で同点のTD(32−32)を得て、なおかつプレッシャーのなか1ポイントTRPを確実に決めて逆転勝利。2年生QB静谷選手の正確なパスが目を見張ったゲームでした。

◆第6試合 Cコート Jr.BEARS−A vs 佼成学園ロータスA 

Team 前半 後半 total
14 12 26
佼成学園ロータスA 27 22 49

 さて2回戦目に突入。ここから前後半は15分となるが、同時にチームもみなバージョンアップされ、ここからが本番といっても過言ではない。前述したラッシャーズフットボールクラブジュニアも佼成学園中等部もフラッグフットボールを早くから導入し、中学生を指導している。どこまで戦えるかが興味の的であったが、スコアは上記の通りTDの数では4本−7本と善戦はしたが完敗であった。その理由は一つ、ディフェンスである。フラッグフットボールを始めてまだ間もない我がチームはフラッグ用のベースディフェンスを持っていない。また、多少言い訳になるがNFL国際大会ルールで練習してきてたため、国内ルールに慣れ親しんでいる他のベテランチームにはルール面でも対応が出来なかった。その代表例がツープラトンだろう。NFLルールでは1チーム6名までで構成されるが国内は何名でもいいとのこと。オフェンス、ディフェンスごとにそれぞれ選手が出場してテンポよく繰り広げられる内容に、最後はついて行けなかった。しかし、オフェンスは充分機能している要素は持っていた。後はディフェンスである。充分内容のあったゲームだと思う。

◆第7試合 Cコート 足立学園ワイルドベアーズA
 vs Jr.BEARS−B

Team 前半 後半 total
足立学園ワイルドベアーズA 26 41 67
13 13 26

 最後はJr.BEARS−Bと足立学園Aチームとの対戦。すでにファーストチームが敗退しているだけにベンチも意気消沈気味ではあるが、セカンドチームに所属している杉本選手・岩松選手、そして小柄ながらもセンスのいいパスを投げる静谷選手に期待する。最初のシリーズは足立学園にあっさりとTDを許すが、その後のオフェンスでは静谷選手のパスが冴え同点TDを鮮やかに決める。1ポイントTRPも決まり7−7。しかし、その後、足立学園が追加点をあげると、実力の差が見え始め追いついていけなくなる。要所要所で得点はあげるものの、実力に勝る足立学園が67−26の大差で勝利する。やはり課題はAチーム以上にディフェンスのシステムであり、むしろ何も判らず動いている選手達はかわいそうであった。
 余談だが
、関東地区内でBEARSと名乗ったのは江戸取が最初。(早稲田系を除けばですが・・・。)BEARSというニックネームにプライドを持つためにも、今後足立学園を追い越すべく、Jr.BEARSもがんばらなければいけない。